
Gemini Code Assist、2025年夏アップデートで「エージェントモード」とIDE機能強化を発表!開発がさらに加速
GoogleのAIコーディングアシスタントであるGemini Code Assistは、個人の開発者から企業まで、すべての方のコーディングをさらに高速化する画期的なアップデートを2025年7月に発表しました。今回の目玉は、AIがコードベース全体を理解し、複雑なタスクを実行する「エージェントモード」の登場、そして開発環境(IDE)の使いやすさを向上させる様々な機能強化です。
新たな働き方:AIペアプログラマー「エージェントモード」の登場
Gemini Code Assistの新しい「エージェントモード」は、単なるコード補完ツールを超え、まるでAIペアプログラマーのように機能します。この機能は現在プレビュー版として提供されており、Gemini CLIという技術を基盤として実現されています。
コードベース全体を理解する包括的分析
エージェントモードの最大の強みは、開いているファイルだけでなく、コードベース全体を包括的に分析する能力にあります。アプリケーションのアーキテクチャ、依存関係、コーディングパターン、コンポーネント間の関係性を深く理解することで、以下のような複雑なマルチファイルタスクを、単一のプロンプトから計画・実行できるようになりました。
• 大規模なリファクタリング:「すべてのAPIエンドポイントを新しい認証方式を使うように更新して」
• 新機能の実装:「新しいフルスタックのユーザー設定ページを追加して」
• 依存関係のアップグレード:「コアライブラリを更新し、すべての破壊的変更を修正して」
これにより、これまで手作業で複数のファイルを修正したり、コードを繋ぎ合わせたりする必要があった大規模なタスクが、大幅に効率化されます。
ユーザーは常にコントロールを維持
AIにタスクを任せることに不安を感じるかもしれませんが、エージェントモードでは常にユーザーが主導権を握ります。AIがコードを修正する前に、変更されるファイルと提案される変更の概要を示す詳細な計画を提示します。ユーザーは、この計画を確認し、明確化を求めたり、代替案を提案したり、変更を承認または拒否したりできます。
さらに、万が一変更が意図したものでなかった場合でも、チェックポイントにロールバックする機能が追加されました。これにより、安心して新しい機能を試したり、大胆な変更を加えたりすることができます。
Gemini CLIとの統合
エージェントモードは、オープンソースのGemini CLIを基盤として構築されています。Gemini CLIは以下の能力を提供します:
• ファイルシステム操作:ファイルやフォルダの作成、編集、読み取り • ターミナル連携:サンドボックス化された安全環境でのシェルコマンド実行 • コードインテリジェンス:Gemini 2.0による大規模なコードベースの深い理解 • Web検索:必要に応じてWebから情報を収集する能力 • 対話的モード:ユーザーとの対話ループを通じて出力を洗練
IDE機能のさらなる強化で開発ワークフローがスムーズに
エージェントモードの他にも、日々の開発ワークフローをよりスムーズで直感的にするためのIDE機能強化が多数行われています。
コンテキスト制御の向上
• .gitignoreファイルの自動適用:プロジェクトのgitignoreファイルが自動的に適用されます
• .aiexcludeファイルの新規サポート:機密性の高いコードやレガシーコードを無視できるようになりました
• GEMINI.mdファイルによるコンテキスト設定:プロジェクト、コンポーネント、グローバルレベルでコンテキストファイルを作成し、より的確な支援を受けられます
• 特定のコードスニペットへの焦点設定:チャットの焦点を特定のコードに当てることで、より正確な質問が可能になります
ターミナル出力の直接アタッチ
ターミナル出力をチャットに直接添付できるようになり、コマンドについて質問したり、エラーをデバッグしたりする際に、ログをコピー&ペーストする手間が省けます。
チャット体験の改善
• クリーンなプレビューブロック:コードの提案が見やすいプレビューブロックで表示され、折りたたみや展開が可能 • クリック可能なファイルリンク:Gemini Code Assistが言及するファイル名がクリック可能なリンクになり、エディターですぐに開けます • 自動スクロール機能:長い応答の場合、チャットが自動的にスクロールし、応答の途中で進行中のチャット応答をすぐに停止することも可能
これらの改善により、Gemini Code Assistはよりスムーズで効率的なツールとなり、スクロールやテキストの解析、手動でのファイル操作に費やす時間を減らし、問題解決という最も重要なことに集中できるようになります。
最新の技術とコストメリット
Gemini 2.0への対応
Gemini Code AssistのベースとなるLLMが、**Googleの最新LLM「Gemini 2.0」**に切り替わりました。コードに特化してファインチューニングされており、コード生成の品質が大幅に向上しています。
100万トークンの巨大なコンテキスト
最大100万トークンというコンテキストウィンドウをフル活用します。これにより、非常に大規模なプロジェクトであっても、リポジトリ全体の文脈や依存関係を正確に理解した上で、的確なコード生成や修正が可能です。
個人向け無料プランの魅力
個人向けのGemini Code Assistは完全無料でありながら、エージェントモードを含むすべての機能を利用できます。毎日1,000回のリクエスト、毎分60回のモデルリクエストという業界最大級の利用枠を提供し、トークンごとの従量課金ではなく定額制のため、コストを気にせず大規模な開発に集中できます。
今すぐGemini Code Assistを試してみよう!
これらの素晴らしい新機能は、Visual Studio CodeまたはJetBrains IDEのプラグイン/拡張機能をインストールすることで利用を開始できます。個人向けは無料、企業向けにはStandardとEnterpriseエディションが用意されています。
エージェントモードの有効化方法
- Insiderプログラムへの登録が必要(プレビュー版のため)
- VS Codeの設定で
"geminicodeassist.updateChannel": "Insiders"を追加 - サイドバーの[Gemini]アイコンをクリック
- [Agent]トグルをONにしてエージェントモードを開始
Gemini Code Assistの最新アップデートは、開発者の生産性を劇的に向上させ、より複雑なタスクに集中できる環境を提供します。ぜひ一度お試しください。
*注意:エージェントモードは2025年8月時点でプレビューリリースです。今後機能が変更になる可能性があります















